世界の電力自由化 米国
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米国の電力自由化のはじまり

米国の電力自由化のきっかけとなったのは、1978年の公益事業規制政策法でした。 同法により、再生可能エネルギーを使う電源や、廃熱有効利用するコージュネレーションが、既存の電力会社にとって、新たな競争者として登場してきました。

石油価格の高騰により、電気料金が上昇したことも、一つの要因と見られています。 再生可能エネルギー等からの発電の買い取り義務、送電ネットワークの開放、送電線のひずみ是正や、広域系統運用の効率化など、連邦政府により政策が打ち出されました。

州ベースで進む小売り自由化などを背景に、電力自由化が進展しているのが現状です。その間カリフォルニア電力危機が発生し、世界的に大きな議論を飛んだのは周知のとおりです。

自由化をめぐる米国の電力システム

米国の電力自由化のシステムは、州により異なっています。電機事業における主要な業務は、系統運用、送電線の所有と維持、電力取引市場に大きく分類されています。

これらの業務及び業務の相互関係を形成する、様々なタイプの事業者が市場構造の違いを見せていると言っていいでしょう。

しかし送電事業を営む主たる事業者は、送電系統運用事業者送電線所有者です。

またほとんどの再編モデルは、発電会社と配電会社のために、送電会社と直接取引する事業仲介者が存在しています。

この仲介事業者として、卸電力プールや電力取引所のアプリケーター(電力消費者を取りまとめる事業者)、ブローカー(電力売買の仲介業者)などが存在します。

また電気事業を主に、M&A(企業の買収・合併)取引が急騰しているのも米国の自由化の特徴と言えましょう。

全面自由化した州の多くは、家庭用の電気料金が急激に変動しないよう激変緩和措置として電力会社に対し数年間「家庭用小売価格の凍結」を義務付けしました。

これにより新規参入者が顧客を獲得しやすくなりました。それと同時に、新規参入者が撤退もしくは料金値上げした際にも、家庭用顧客に大きな負担がかからないようにしました。

しかしこれらもカリフォルニア電力危機で、電力会社破綻の一つの要因にもなりました。

 
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