カリフォルニア電力危機とは

 

2000年から2001年にかけて米国カリフォルニア州で、大規模な電力危機が発生しました。

 

このことにより、米国各州の小売り自由化のポジションは大きく変化していきます。

この危機以前には、小売り自由化を成立させていない州でも、徐々に法律を制定させ、自由化への道筋を立てていたと言われています。

しかし危機以降は、法律を成立させた州は一つもありません。2007年に全面自由化となった欧州各国との違いが鮮明になっています。

これだけカリフォルニア危機の影響は大きく、全世界に大きな影響を与えました。電力の小売り自由化を停滞させたこのカリフォルニア危機は、なぜ起こったのか、その背景を追ってみましょう。

カリフォルニア電力危機が起こった背景

同危機が発生する前の1990年代のカリフォルニア州は、経済の停滞もあり、長期にわたって、新規電源の建設はありませんでした。

発電所などの電力設備を建設するには巨額の設備投資が不可欠で、着工から投資回収まで長い期間がかかります。そうした資金の調達が不可能な環境にありました。

ところが1990年後半ごろからIT関連企業を中心に、カリフォルニア州内は、好景気に恵まれ、電力需要が急増することになります。

それに加えて、2000年夏の高温と冬の低温傾向が顕著になり、電力需要が急増したのです。この需要増は、既存の電源設備では間に合わず、電力需要は供給不足となりました。

こうした電力不足を補うため、ワシントン州など近隣州から電力輸入が増え続けました。実際には他州からの電力依存度は20%を超えるまでに至ったのです。

しかしこれも、2000年には近隣の州も渇水状態となり、水力発電能力の低下のため、供給力が大幅に低下し、電力の不足が発生しました。

このため同州の3大電力会社の内2社が資金繰り悪化に陥入り、政府は2社に対し、送電設備を買収し、その代金を負債の返済に充当すると言う苦肉の策を実施しました。

 
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