カリフォルニア危機の教訓

 米国カリフォルニア危機の日本への 直接的な影響はありませんが、多くの教訓を与えたのは確かです。

社会的影響の大きさ

電力の安定供給に失敗した時の、社会的な影響の大きさが改めて知らされました。これが日本で発生したならば社会的に大パニックに陥ることになるでしょう。

これは石油危機に陥った時のトイレットペーパー騒ぎでも立証されています。世界の先進国のリーダーであるアメリカが、輪番停電、電力の供給遮断だとか、まるで発展途上国並みの様相を呈してきたのです。

自由化による競争の影響

これを見て「自由化が直接停電に結び付く」とは思いません。しかし自由化が進めば、電力市場には発電会社、電気の販売会社など様々な会社が自由に参入、撤退を行うことになります。

そのため、日本にマッチした効率的な発電、送電設備で運用することが不可能な場面も出て来ることも予想されます。

そこで電気の供給不足や、ネットワークのバランスが崩れることも十分予想されます。

つまり電力自由化は停電の危険性も含んでいると言うことになりましょう。さらに言いますと、自由化による競争激化により、資金回収に時間がかかる電源開発は敬遠される可能性は高く、この結果送電の予備力が低下し、予想できない電機の需要増に対して、電力が不足し、停電する可能性も秘めています。

米国のカリフォルニア危機の要因の一つとなっています、自由化と厳しい環境規制のため、送電線の建設インセンティブが働かない電力システムも検討する必要がありましょう。

日本でもこうした状況に、送電ネットワークの見直し論が出た時期もありました。

これは新規参入者が無秩序に送電ネットワークに接続すると、全体の電気需要量と供給量のギャップが拡大し、送電ネットワークの調整が難しくなり、停電の可能性が高まる危険を含んでいることと言えましょう。

カリフォルニア電力危機の教訓を生かした制度の見直しも必要と言えるでしょう。

 
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