電気・電力の特性

電気は、ガスや石油と比べると、貯められない、送ると目減りする特性があります。
この特性について解説します。

電気は貯められません

ガスや石油は原料から作った後も、そのまま保存し、ほぼロスのない状態で利用できます。
しかし電気は貯めるのには向かないとされています。
いったいどれくらいのロスが発生するのでしょうか。

電気を貯める蓄電の効率は、通常はエネルギー効率によって示されます。
充電したうちの何%を取り出せるかを示すものです。
資源エネルギー庁の資料を参考にします。

この資料によると、携帯電話やスマートフォンで使われるリチウムイオン電池で95%、車のバッテリーでおなじみの鉛電池で87%、建物向けの大容量電池として注目されるNaS電池で90%となっています。


またこの値のほかに、電池は放電するため、
時間が経過すると蓄えている電力は目減りします。

このように、一瞬でも電池に充電すると、
1割ほど目減りするのが電気の特性です。
そのため電気は作ってすぐ消費するように、送電・配電が整備されてきました。

送ると減ります

電気は送電すると目減りします。
送電線に電気抵抗があるため当たり前なのですが、どれくらい目減りするのでしょうか。

送電時の電気の目減りは「送電損失率」と呼ばれ、
各電力会社で計測と改善が進められているようです。
ここでは中部電力の例を見てみます。

中部電力の送電損失率は、2012年度で4.28%です。
わずか4%ともいえますが、総量ではそれなりに大きな値ではないでしょうか。


また送電損失率は、送電距離が長くなるほど大きくなりますし、
変電所を挟むといっそう増加します。

さらに、日本では交流高圧による送電が主流ですが、
交流送電は水中での損失率増加が非常に大きいとされています。

例えば、北海道で発電して、海中ケーブルで海峡を越えて、
数百キロの距離を送電すると、送電損失率は4%どころではなく高くなります。

そのため電気は、なるべく近所で発電するのが良いと考えられています。

企業を選ぶポイントとして

貯めると10%ほど減り、遠くへ送るほどたくさん減るのが電気です。
なるべく近所で、使う分だけ発電するのが効率のよい電気の作り方となります。
これは極めて根本的な物理法則ですが、当たり前過ぎてあまり指摘されない事柄かと思われます。

電力自由化でさまざまな企業が出てくると思われますが、
発電所の立地と、発電量の調整能力が、価格に強く反映されると考えられます。
企業を選ぶポイントとしてみてはどうでしょう。

 
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