電気の安定供給

現在、日本では非常に安定した電力供給がなされており、停電はほとんどありません。どのようにして安定供給を実現されているのか、解説します。

使う分を予測して発電
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日本では、使う分だけを発電することにより電力を供給しています。一部を除き、送電・配電の中間施設に蓄電する設備はありません。
そのため、電力需要を予測して、発電機の回転を調整することにより発電を調整し、
不足が出ることがないように電力を供給しています。

もちろん需要より多めに発電すれば停電はしませんが、
作りすぎた電気はすべて無駄になります。

発電用燃料などを配慮し、なるべく無駄のない、かつ不足しない程度の電力を、
長年のデータと統計技術を結集して予測し、日夜発電をしています。

日本の特殊な電力消費

電力需要の予測はたいへん高度な技術が必要です。
基本的には多くの人が活動する昼間、電力需要は高くなります。逆に夜間は低くなります。

季節による変動も大きく、夏はエアコンがフル稼働するため、
多くの地域で需要のピークは夏季の昼過ぎになります。

また地域差も大きく、北海道などの寒冷地は、夏場の需要ピークはそれほどでもなく、むしろ冬場の暖房の需要が大きいとされています。

これらは気温や時間により予想ができますが、日本特有の特殊な需要予測があります。
中部電力の資料(http://denki-yoho.chuden.jp/qa/06.html)を参考に説明します。

ページ真ん中のグラフですが、季節に関わらず12時から13時に、
一時的に需要が減っているのが分かります。
また休日のグラフにはこの表記はありません。
これは、http://denki-yoho.chuden.jp/qa/06.html企業の昼休みの節電の表れと考えられています。

昼休みにオフィスの照明を消したり、機械を止めたりすることによる節電により、このような需要の谷が形成されているのです。
もちろん発電の調整にもこの昼休みの節電が盛り込まれています。

もはや神業 揚水発電所

季節・地域・時間に昼休みといった複雑な電力需要が形成される日本ですが、
電力会社はこれにきれいに対応してきました。
その調整の要となっているのが揚水発電所と呼ばれる発電施設です。

揚水発電所は、http://denki-yoho.chuden.jp/qa/06.html電気を使い水をくみ上げ(揚水)、需要のピークにくみ上げた水を使って発電する設備です。

発電のために電気を使うため、トータルでは電気を消費する施設ですが、
電力需要のピークのために新たに発電所を作るよりかは安価とされており、何より発電の調整が柔軟にできるところに最大の特徴があります。

通常、大規模な発電所は、運転を開始してもすぐに大量の発電はできません。
火力発電所や原子力発電所は運転の開始や停止に手間がかかるといわれています。
しかし揚水発電所は、運転開始からわずか15分程度で最大出力で発電できるといわれています。

この揚水発電所を駆使し、発電量をこまめに調節することにより、
安定した電力をコストを抑えつつ供給することに成功しているのです。

電力自由化も安定供給が前提
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電力自由化の問題点として、電力の安定供給への不安が挙がることがあります。
しかし自由化を進める上でも安定供給を前提として、制度の整備が進められることが決まっています。

現在の新電力の事業者も、30分単位で消費量と給電量を調整することが求められており、不足分については割高な電気料金を負担する制度となっています。

そのため、新電力の事業者には極めて高度な発電調整能力があり、
また発電力が不足しないような設備が求められていることが分かります。
そのため、自由化の後に極端に供給が不足する事態は起こらないと考えられています。
安定供給のための制度づくりに注目が集まります。

 
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