電力自由化による新規参入(PPS)
最終更新日 2016.1.28

新規参入を難しくした電力の割高な卸価格

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2000年3月、電力の小売り自由化が開始されて以来、
大口電力の小売り自由化の下で多くの新規電力参入企業が見られます。

自由化の対象となる、2万V以上・2000kw以上の区分には特別高圧電力(主として大企業)と、
業務用電力(オフィスビル、官公庁、学校など)とがあります。

その端的な例として、東京ガス・伊藤忠商事などの新規参入企業が、
販売電力の一部を東京電力(現:東京電力グループ)からの卸供給に頼る
「常時バックアップ(補給)を希望したら、東京電力(現:東京電力グループ)は小売り用の標準価格より日中のピーク時に5割近く高くなる料金」を提示しました。

これで常時補給を見込んで、通産省ビルの電力入札に参加を希望していた伊藤忠などは、
競争力ある料金での参加が難しくなったと言ういきさつがあります。

東京電力(現:東京電力グループ)側では、電気事業者に売る場合と重要家向けに売る場合とは、
価格が異なるとしており、新規参入企業は出鼻をくじかれた格好となりました。

このため新規参入企業は、自社で調達した電気で全量を賄うか、東京電力(現:東京電力グループ)からの補給を
ベースに回し、ピーク時の部分を自社調達にするか選択を迫られる結果となりました。

このように新規参入者に卸売りする場合にだけ割高の単一料金を設定しているので、
新規参入が難しくなるわけです。

通産省、公正取引委員会による是正による改善

こうしたことで、通産省・公正取引委員会は、
常時補給の料金が標準メニューに比べて高い場合は、
独占禁止法に当る恐れがあるとして、是正に乗り出しました。

当初はそうした大手電力会社の、嫌がらせ的なことが続いていましたが、
現斉のPPSでは政府が調停に入り順調に進んでいるようです。

現在PPSの動向がマスコミに取り上げられるほど気運が高まっていると言っていいでしょう。

通産省庁、東京都庁の入札で、これまでの東京電力(現:東京電力グループ)が継続していた電力を、
ダイヤモンドパワーなどのPPSが落札した、等のニュースが連日のように報道されました。

こうして10大電力で寡占化状態であった電力業界も、
完全自由化により、さらに電力分布図も大きく変わっていくことでしょう。

 
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